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ゆうごうの「目指せこころあつまるお寺!」

千葉県佐倉市直弥にある「皓月山 宝金剛寺」住職 京極勇剛の部屋

 謎多き版木の正体は?

じつは当寺にはたくさんの版木があります。

その数(確か)30枚ほど。



そのうちのごく一部()は当ブログでも取り上げたのですが、

基本的に「御札」の版木が多くあえてクローズアップはしていないのが現状。


そんな中、今回はちょっと良くわからない一枚をご紹介します♪








お寺に伝わるたからもの その㉒

『山王宮 別当正乗院 版木』 年代不詳

*通常非公開





IMG_7659.jpg



縦29㎝・横25.5㎝・厚さ(最大)2㎝の版木。




なんか「雰囲気が違う」と感じたものの、裏面はともかく(後述)オモテ面に関しては

いくら眺めても皆目見当がつかず。

まして(版木ですから)文字が反転しておりますます読み取れず。

そして試しに摺ってみようにも侵蝕劣化がおびただしく、

力を加えることも出来なそうだしパラパラとエンドレスに粉を吹く状態。





さてどうしようというわけで、結果今回は多くの専門家の皆さんにご協力いただきました!!






始めに版画の知識が豊富な「千葉市美術館」の学芸員さんに相談し、


まずは私の仏像好きのきっかけでもあり、当寺の本堂内仏像群の修理でお世話になった


「長南文化財修復室」にて樹脂注入による材質の強化。


その後、千葉市美ご紹介の「アダチ版画研究所」にて試摺り。


そして摺り上がった資料を佐倉市文化課に提出して助言を仰ぐ。



という流れで進んでいったのです♪♪♪






で、その試摺りの史料が以下です!






版木ウラ
裏面を摺ったモノ





版木オモテ
オモテ面を摺ったモノ








裏面に縦書きで「奉 祭礼正一位山王宮氏子安全祈(攸)」とあり左右に分かれて「別当」「正乗院」と書かれている。







まず、当寺所蔵の明治期の文書「皓月山舊記留」に、過去に宝金剛寺の兼務寺院であった

市内高崎の正乗院(廃寺)が市内宮本の山王神社の別当寺院(神社を管理するお寺のこと)が

書かれていることから、正乗院の版木であろうことがわかります。








ただ、問題はこの版木のオモテ面!

なにやら7つの円を中心とした図柄が彫られ、たくさんの文字があるのですが、

それが一体何をあらわしているのかわからないのです。







まぁ、結果的にはやはり劣化による欠字がとても多く「コレだ!」という解決には至っておりません。

ただ、

①円の中に「〇〇菩薩」「金剛界」「三世」といった字がみられ、曼荼羅のようでありそう。

②右部分に「八句陀羅尼」が刻まれている。

③下部「大乗院正覚 法印」と書かれ左下には「花押」のようなものがある。

といったところが、謎を解くヒントにはなりそうです。






上記でも述べたようにこの版木を所蔵していたであろう「正乗院」は現存しませんし、

まして明治以降の「神仏分離」により山王神社とは現在つながっていませんからね。。。





ただ逆にいうと、過去に地域に存在したお寺と過去の地域の形態である「神仏混淆」を

知る貴重な資料になるのかもしれません。





ともかく!

今回ご協力各位に感謝!!!

そして。

求ム!新たな情報!!といったところです(#^^#)



*当掲載情報について、ご感想、ご指導・ご指摘をお待ちしております。

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