ご先祖様はホトケサマ
あっはっは~のは♪なんか暑いぞ!夏?!
でも、たまに吹く風は秋(*^。^*)
子供の運動会も無事終わり、落ち葉焚きやら常設展示の微調整やらをしておりました♪
そこにお寺にいらした一人のお檀家さん。
「お寺さん(オイラの事)、ちょっと教えてくれませんか?」と言われ、
客殿でお話し。
位牌を直す?動かす?供養する?という相談なのですが、どこかまとまりが無くって違和感。。
違和感の元をつかもうとよくよく聴けば、なにやら雲行き怪し・・・((+_+))
それはこんな内容でした。
Aさん(お壇家さん)はここ数年体の調子が悪く悩んでいたところ、友人の紹介である人に会った。
その人によると体調不良は、そもそも亡き祖父の代に無縁仏(??)がいて、
その霊の存在が原因らしい。
A家には先祖の位牌が祀ってあると話すと、そのうち母と祖父の位牌を新たに造り直して、
(菩提寺である当寺以外の)お寺を紹介するから
そこで懇ろに永代供養(??)をしてもらうと良い。との事。
A家ではお寺さん(菩提寺である当寺の事)で供養していただいていると答えると、
「それは先祖であって無縁仏は別(??)だから、新たな供養が必要」と言われたんだとか。
Aさんは元々心配性な性格のうえに体調不良が重なって益々悩んでしまい、
どうしたものかと本日の来寺になったのだ。
う~ん、(;一_一)
それ、嵌められてるって。。。
体の調子が悪い事を霊のせいにする事がまず怪しい。
そりゃあ病は医学や科学で100%解決できないとは思うけど。
それに専門的には有縁である先祖と無縁(と表現するモノ)を分けているのもおかしいし、
わざわざ菩提寺以外を指定するのも煽り感ムンムン。
そもそもしっかり祀られている位牌をなぜ新たにつくって増やす(細胞分裂??)のもギモン。
そんな???だらけのお話しなのでした。
オイラはお檀家さんであるAさんに。
「まずA家と菩提寺である当寺は歴代のつながり。住職であるオイラは365日、本尊前でお檀家さんの霊位に祈っています(回向)」
「そしてその霊位に有縁無縁の隔てはありません。(一切精霊)」
「つまりA家の周りに無縁仏(この場合俗に「たたる霊」という意)などという存在はあり得ない。」
と伝え。
また、
「菩提寺以外の色々なお寺や神社へ行くことはイケナイ事ではないが、
あっちにすがりこっちにすがるといった意味で体重をかけ過ぎるのは
例えるならば色々な病院でそれぞれ処方箋を出してもらうような事で、
薬の飲み過ぎでは病は治らないですよ。
そりゃあ処方箋出しまくったほうが(出す側からすれば)儲かりますけどネ」
といった内容をお話ししました。
A家とは幸いある程度の信頼関係を感じているので、Aさんもホッとした表情を浮かべてくれて、
「有難うございます。で、(今日の)御布施はおいくら?」との質問に
「いりませんよ、さっきの本堂前でのお賽銭で充分。ここで『はい!では100万円です』
って言うお坊さんは信用しない方が良いですよ」とのジョークめいたオイラの返答に
笑って答える心の余裕が出てきた様子でした(*^_^*)
この件に関していろいろ思うところはあるけど、
まず乱暴な言葉で言うと「菩提寺の坊主のポジションなめんな」って事。
オイラは確かに能力の低い人間だけど、
菩提寺の住職として、お檀家さんを中心としたご縁のみなさんをはじめ
それこそ有縁無縁の霊位に祈る事に自分を奉げて生きてますって事。
これはおそらくどのご住職さんも同じだと思います。
誰のアドバイスか知らないが、
オイラのお寺のお檀家さんのご霊位に“うかばれていない”存在があるなんて発言は
沽券に関わるレベルの問題じゃないよ!ありえないぞ!!って事でしょうか。
そのうえで、いちお檀家さんのご相談を聴かせていただける関係性でよかったなと。
要点はさて置き、何か話す事で心のつかえが少しでもとれたらいいなと。
だから押しつけの提言をしないように、いわゆる“傾聴”を心がけてみました。
まだ少し暑い秋。
お彼岸のお墓参りにお出かけの皆さん。
お寺やお墓で自然に手をあわせる心を持った皆様に。
そんな皆さんとつながっているご先祖様に。
たたる霊なんているわけないっしょ♪♪
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